連載コラム「設計者CAEステップアップの勧め」
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新連載コラム「設計者CAEステップアップの勧め」

3. 設計者のための流体解析-構造解析連携システム


多くの工業製品は様々な現象が相互に関連した複合環境で使用されることが多く、最適設計のためのリアリスティックシミュレーションを目指すにはマルチフィジックスを反映した連成解析が必要になります。しかし連成解析を行うには高度な知識と技術を駆使する必要がありますので、設計者には若干リアリティ度が下がりますが、取扱い容易な連携解析に取り組んだCAEフロントローディングの推進をお勧めします。

本連携システムの特長


  • Particleworks※1で計算した流体の圧力結果を自動的にCATIAアナリシスに連携
  • 前回紹介のPw-CATIA連携システムとの組合せにより流体−構造連携解析をCATIA環境で一気通貫

本連携システムの概要

この連携システムは、Particleworksのすべての結果をCATIAアナリシスに受け渡す汎用的なシステムではなく、設計者が容易に使えるようにお客様と要件定義を施して連携する機能を絞り込みCAAで開発する個別のシステムです。

ここでは、液体のスロッシングで生じる慣性力を容器に圧力として作用させて構造解析を行うことを目的にしたサンプルシステムをご紹介します。サンプルシステムの構成とフローを下図に示します。

図1.流体解析−構造解析連携システムの構成とフロー

図1.流体解析−構造解析連携システムの構成とフロー

この図にありますように前コラムで紹介したPw−CATIA連携システムを前段で利用することによりParticleworks計算もCATIA環境でシームレスに実行することができます。そして本連携システムを利用することによりその計算結果をCATIA環境下へ自動抽出してCATIAアナリシスさらにSIMULIA V5 ANL※2の荷重条件として自動設定することができます。Particleworksの時系列の計算結果は膨大なデータ量になるため設計者が手動で荷重条件に変換するのは煩雑で非常に労力を要します。そこでこの連携システムはこの処理を設計者がパラメータを指示するだけで自動的に行います。

連携システムの効果

ParticleworksをCATIAアナリシスと連携することにより、設計者は流体解析で求めた圧力分布を構造解析の荷重条件へ変換して構造解析と容易に連携することができます。この連携システムに関心を持たれた方は弊社総合窓口info@fasotec.co.jpへ詳細をお問い合わせいただければ幸いです。

注)
 
※1
プロメテック・ソフトウェア株式会社が開発した粒子法流体解析ソフトウェア
※2
CATIA V5 アナリシスのポートフォリオの一つでSIMULIA Nonlinear Structural Analysis for CATIA(非線形解析ソルバー)

以上
2014年 10月




 
 

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